No.96 関節可動域を広げるにはセンサーを外す

No.96 関節可動域を広げるにはセンサーを外す

柔軟性の向上をしたい

これもお客様に多いニーズです。

肩こりや、腰痛などの症状を和らげるためや、関節痛のリスクを下げるため、運動中の動きをスムーズにするため、広い可動域でトレーニングをする為には確かに大切な要素です。

まず前提として柔軟性には主に2つあります。

①静的柔軟性

②動的柔軟性

開脚ができるなどの関節の可動範囲が広い事を①

足を高く蹴り上げる事ができる事を②

と分類する事ができます。

お互いに関わりがあり、両者とも向上をしなければいけませんが、殆どの方の柔軟性のイメージは①の静的柔軟性ではないでしょうか?

ではそもそもなぜ、柔軟性が低下するのか。

理由は1つだけではありませんが、私が中高年のお客様を見ていて感じる最大の理由は運動不足です。

運動不足により日常の生活以上に関節を動かさないことが原因かと思っています。

例えば、歩く時足(股関節)は少し前に上がるくらいで、それ以上足を高く上がることもないと思います。すると足を上げるための筋力の低下や、足を上げる際に緩まなければいけない筋肉が緩まなくなってきてしまいます。

つまり、身体が『それ以上は関節を動かす必要がないんだ』

と思ってしまうわけです。

筋肉には筋肉の長さを調整するセンサーが内蔵されています。(筋紡錘)

筋肉が必要以上に伸びたと身体が感じた時に、伸びすぎないように働くセンサーです。

これによって怪我の予防をしているわけですが、筋肉をストレッチさせ伸びるようにするためにはこのセンサーを働かせないというのも1つのコツです。

このセンサーは、急に筋肉が伸びた時や、筋肉が強く伸ばされた時などに働きます。

つまり、ストレッチをさせる時に反動をつけたり、痛みが生じるくらい伸ばしてしまうとこのセンサーが働いてしまうという事です。

ですので、関節の可動範囲を広げるためにはセンサーが働かないようにゆっくり(30秒程度)痛みのない範囲で行う事で、センサーが外れ、『ここまで動かしていいんだ!』と脳が思うわけです。

 

関節の可動域を高めたいと思っている方はこのセンサーも意識してみるといいかもしれません。


TTBパーソナルジム八丁堀

木村聡

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