No.113 男性トレーナー向け〜生理についての理解〜

No.113 男性トレーナー向け〜生理についての理解〜

女性の中高年のクライアントや若い女性選手を指導することが多い我々男性トレーナーは入り口だけでも理解すべきことだと思いますのでまとめました。

 

女性のからだは、妊娠、出産に備えるために特有の「サイクル」で変化します。このサイクルを「生理(月経)周期」といい、この時期に赤ちゃんができなかった場合、不要なものを出血とともに体外に排出します。これが「生理(月経)」です。

 

●生理の仕組み
①卵子が育つ
卵巣では一ヶ月の一個赤ちゃんのもとになる卵子が成長する

②排卵
成長した卵子が卵巣から飛び出し、卵管という管を通り子宮へ移動す る。これを排卵という。

③子宮の内膜が厚くなる
子宮の内膜は、受精卵を受け入れるためにふかふかに厚くなって血液も蓄える。(受精した場合に備えて)

④生理(月経)
そこで必要なくなった子宮の内膜が剥がれて、血液と一緒に体外に出る。これが生理です。

⑤④が終わると①に戻る 

●女性の体の成長と生理の変化
①小学生高学年~中学生
胸が膨らみ、体全体が丸みを帯びる。このころに初経が起こる。

②高校生
女性ホルモンの働きが活発になり身長の伸びが止まる。生理周期が安定しない人もいる。

③20~30代
女性ホルモンの分泌がピークになる。生理周期も安定し、赤ちゃんを産む能力が最も高い時期。生理は妊娠すると止まり、産後しばらくすると再開する。

④40代
卵巣機能が低下し女性ホルモンのバランスが変化する。
生理周期も不規則になり40代後半から「更年期」の時期になる

⑤50代
さらに女性ホルモンが減り、日本人は50才を平均に閉経する。

●生理のよくある症状=月経随伴症状
・腹痛(82%)
・腰痛(57%)
・頭痛(56%)
・下痢(55%)
・倦怠感(54%)
・気持ちの落ち込み(46%)
・便秘(39%)
・貧血(27%)
・吐き気(27%)
・発熱(23%)

●女性ホルモン
①エストロゲン(卵胞ホルモン)
・女性らしい体を作る
・子宮内膜を厚くして妊娠に備える
・排卵前に増加
・自律神経の働きを安定させる
・LDLコレステロールの低下
・骨量の維持
※閉経後エストロゲンの低下で脂質異常や骨粗鬆症のリスクが上がる

②プロゲステロン(黄体ホルモン)
・月経前に増加
・脂肪や水分を貯めこみ妊娠した場合に備える
・体温を上げる
・食欲を増やす

●生理中の運動の効果
・血行促進
子宮が冷え子宮の筋肉が硬くなると生理痛の悪化につながる

・ストレス解消
ホルモンバランスの乱れにより気分の浮き沈みが激しくなる。
運動する事でストレス解消や気分転換になる。

●生理痛の解消法
・生活習慣を正す
・マグネシウムを摂取する(大豆、ひじき、アーモンドなど)
・ビタミンB6を摂取する(マグロ、サケ、サバなどの魚)
・温める
・適度な運動
・リラックスする
・薬を飲む

 

簡単ですが、男性トレーナーは運動指導をする上で理解を深めていくべき内容だと感じます。
(女性目線で不足部分がありましたらご教示ください)

 

 

TTBパーソナルジム事業統括マネージャー

木村聡

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