No.52 デットリフトを背中の種目として入れるか、足の種目として入れるか

No.52 デットリフトを背中の種目として入れるか、足の種目として入れるか

結論から申しますと、私はデットリフトは股関節伸展筋群(臀筋・ハムストリングス)のトレーニングだと思ってプログラムに取り入れています。

理由を以下にまとめました。

①股関節が主働である。

デットリフトは股関節・膝関節を曲げた状態から伸ばしていく種目です。股関節を伸ばす筋肉は、主に大臀筋とハムストリングスである事からデットリフトのターゲットの筋肉は主に大臀筋とハムストリングスである事がわかります。

 

②広背筋は力は入っているがほとんど動いていない。

挙上時のアイソメトリック(筋肉を収縮させておく状態)もしくは、降下時のエキセントリック(筋肉を収縮させておきながら重さに引っ張られる状態)には脊柱起立筋や僧帽筋とともに広背筋も働いてはいるがメインの大臀筋やハムストリングスほどは動いていない。

また、広背筋は肩関節を主に動かす筋肉ですので、デットリフトの動きを見て肩関節ほとんど動いていない事からも同じ事がいえます。

でも広背筋が筋肉痛になるけど?!

と思った方々は以下もご覧下さい。

②で説明した通り、デットリフトの最中は広背筋はエキセントリック又はアイソメトリックの収縮をしています。筋肉痛はこのエキセントリック局面で起こりやすいと言われております。また重さに対してアイソメトリックしきれなかった際も同じ事がおこります。

これが、臀筋やハムストリングスに加えて広背筋にも筋肉痛が起こる原因かと思います。

“トップサイドデットリフト”と呼ばれる膝上くらいから高重量で持ち上げるデットリフトは股関節・膝関節がほとんど伸びた状態から高重量で、広背筋にエキセントリックやアイソメトリック収縮をかけるので広背筋がより筋肉痛になるのだと思います。

 

トップサイドは強い人なら大丈夫でしょうが、腰を痛めるリスクも高いので、私個人的には、もし広背筋にエキセントリック収縮の負荷をかけたいのであれば、ラットプルダウンやローロー、チンニングなどで高重量を扱い、肩関節が可動する中で行う事をお勧めします。

 

以上の事から私としてはデットリフトは、

あくまで股関節伸展筋群(臀筋・ハムストリングス)などを使って持ち上げ、姿勢が崩れない為の補助筋として、広背筋などの背面の筋肉を収縮させておくトレーニングだと認識しております。

デットリフトは股関節伸展筋群とそれを支える背面の力を鍛える為の非常に有効なトレーニングですので、取り入れる事をお勧めします。

 

TTBパーソナルジム八丁堀

木村聡

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