マラソンなどの持久力の体力要素が高い競技者はしばしば、”筋トレ”を嫌う人が多いように思えます。
個人の感覚や考え方もありますので一概にはいえませんが、
論文を読んだ内容を、私の持久系競技者のクライアント達をみている私感も交えて簡潔にまとめます。
そもそも何故トレーニングを嫌うのか。
以下の理由で筋トレをやらない方々が私は多いと感じます。
・筋肉をつけると身体が重くなる
・持久力が落ちる
・筋トレと有酸素能力は繋がらない
など、特にメディアやネットなどの情報ではこのような事を言う方も多いようです。
私の持久系競技者のクライアントも最初は同じような考え方が多いように思います。
この論文では、
持久系競技者に
①持久系トレーニングのみ
②高強度な筋トレ+持久系トレ
③低強度で早く動かす筋トレ+持久系トレ
のグループわけをし練習を行わせ、テスティングをするという内容でした。
結論、
②のグループの能力が他のグループに比べると伸びたという内容でした。
伸びた能力の内容としては、大まかに、
・弾性エネルギーを貯蔵し放出する能力
・最大筋力
・柔軟性向上
・力の立ち上がり速度
・運動単位の増加など
それらにより、ランニング中の
→ケガの予防
→ランニング効率の向上
→ラストのスプリント能力の向上など
の能力が向上するという内容でした。
私のマラソンをされているクライアントの性別、年齢、目標タイムは様々ですが、
持久力の向上を目的として筋トレをしてもらっている方は1人もいません。
論文にあったようにケガの予防や、筋力の向上を主な目的として行っていただいています。
筋トレと持久系のトレーニングにより、ケガなく、走ることが楽になったり、練習量が増やせたりする結果持久系の能力が向上すると私は考えています。
論文の後半にはトレーニング方法などが書いてあったのですが、より専門的になるので、今回はここまでにしたいと思います。
ps.
有酸素と筋トレをする事で運動量が増えるデメリットもあるかと思うので、
近くの専門家に相談し、方法、計画を持って行うことをオススメします。
ご不明な点はメールにてお問い合わせ下さい。
参考文献
NSCAジャパン機関誌
volume25.number2.pages44-54
持久系競技選手のための筋力トレーニング
理論から実践まで
.
Caleb D. Bazyler
HeatherA.Abbott
.
パーソナルトレーナー/S&Cコーチ
木村聡