No.92 競技特性を筋トレにどこまで組み込むべきか

No.92 競技特性を筋トレにどこまで組み込むべきか

テニス、ゴルフ、マラソン、水泳、サッカー、スキー、バレエ、バスケットなど現在まで、様々な競技者に対して筋トレのプログラムを組んできましたが、毎回悩み考える事が、『競技特性を筋トレにどこまで組み込むべきか』です。

 

例えば、ゴルフの場合は股関節を伸ばしながら(伸展)、身体の回転(回旋)をする動作があったり、サッカーの場合はボールを蹴る際に片脚で身体を支えながらもう片脚を蹴り上げる動きがあったりとスポーツによって動きの特徴が違う事を、競技特性といいます。(生理学的な特性は今回は省きます)

 

トレーニングでいうと、ゴルフの場合ケーブルや、ゴムチューブなどを使って回旋に対して負荷をつけるか。

サッカーでいうと片脚の種目を多く取り入れるべきか。

競技、クライアントの求めるものによって非常に悩むところです。

もちろん両方やるというのも1つ解決策ですが、限られた時間で効率よく筋力アップをする事を考えて私の中でポイントを決めています。

 

“物理的負荷(重量)を十分にかけられるか”

 

 

私の場合は、どんなクライアントでも筋力を上げる事が第一優先課題です。

その為には物理的負荷が必要です。

 

例えば、ケーブルを使って身体の回転をさせながら、股関節を伸ばすトレーニングはたしかに、回転に抵抗をかけるとこでスクワットとは違う効果があると思います。

しかし、そのようなトレーニングは十分に目的とする筋肉に物理的な負荷(重量)をかけられない可能性があります。

 

上記のトレーニングは股関節を伸ばす事をメインに考えるべき種目だと思います。

その上で、ケーブルを使って股関節のばすか、スクワットで股関節をのばすか、どちらが股関節を伸ばす筋力を上げらるかを考えます。

私は後者だと思っています。

 

また、例に出したサッカーでいうと下肢の片脚の種目でいうとランジのようなトレーニングをイメージできると思います。

この場合はバーベルを担いだり、ダンベルを持てば十分に重さをかけられ、筋力向上を見込める種目だと思います。

ですが、スクワットやデッドリフトほどの重量の負荷はかからないので、あくまでサブ種目として入れる事が多い種目です。

 

あくまで筋トレは筋力向上を目的とする事を念頭に置き、それを見込める種目を選択し、筋トレでは向上しづらい事はそれぞれの競技練習でのスキル練習で向上した方が、効率がいいと私は考えます。

No.42 “筋トレ”と”スキル練習”を明確に分ける

 

 

微妙な種目もたしかにあるのですが、目的とする筋肉にしっかり負荷がかかるかをまずは考えてプログラムをすると、筋トレの限られた時間の中で内容のあるトレーニングができるかと思います。


TTBパーソナルジム八丁堀

木村聡

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