No.16 ベントオーバーローイング再考

No.16 ベントオーバーローイング再考

人気種目であり、私のトレーニングプログラムにおいても重きを置いている種目の1つであるベントオーバーローイング。
SNSやメディアによって、フォームが異なるので私の考え方をなるべくわかりやすく書いていきたいと思います。

前提として、このやり方じゃないと必ずしも効果がないという事ではないと思いますので悪しからず。

まず、筋トレは対象の筋肉の作用に対して反対側に負荷をかける事で、その対象の筋肉が適応(強化)してくる事だと思います。
例えば、アームカールだと、肘関節を曲げる上腕二頭筋の作用に対して伸ばす負荷をかける事によって上腕二頭筋のトレーニングになります。

ベントオーバーローイングで考えると、
主働筋は広背筋です。
広背筋の主な作用としては、
上腕骨の内転・伸展・内旋・水平内転
があり、ベントオーバーローは水平内転(上体に対して垂直に腕を後ろに引く動き)
をする事で広背筋をトレーニングする種目です。
ですので、重さの力(重力方向)に対して垂直方向に広背筋で引っ張る事で正しく広背筋に負荷がかかります。

ではどちらが重さ(重力)に対して垂直にひっぱれているでしょうか。

 

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※手の線は重さの動き、
肘の線は上腕骨の動きだと思ってください。

動きの範囲も左右の動画で違うのがわかります。

確かに左側の方が動く範囲が狭い事や、活躍する筋肉が多くなる事で重たい重さを持てるとは思いますが、力の方向やてこ、最大伸長-最大収縮などを考えると軽い重さでも右側のようなフォームで行った方が広背筋を中心に鍛える事に優れたフォームになるかと思います。

柔軟性や、体幹部の安定などを伴う難しい種目ですが、是非取り入れてみて下さい。

また、基本的には他のマシンやフリーウェイトの種目にも同じ理屈が言えると思いますので、
是非ご参考にしてみてください。

 


パーソナルトレーナー/S&Cコーチ
木村聡

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