“疲れたから乳酸を流しましょう。”
よく聞くフレーズです。
まずはこの動画をご覧ください。
http://todai.tv/contents-list/2014FY/may-fes2014/2014-2
とは言っても1h以上ある動画ですので、見られない方は以下をお読みください。
そもそも、乳酸は筋肉の速筋繊維で糖質を多く分解する時にでる物質であり、高強度の運動で乳酸濃度が一時的に上がってもまた、遅筋繊維でエネルギー源になり、水と二酸化炭素に分解されます。
という事は運動強度が低い運動を長時間する事ではあまり乳酸が増えないという事です。
むしろ、乳酸は疲労を防ぐ働きや、長期的に見たときは疲労を軽減する働きがあるといいます。
ですので、長時間歩いたりしていて、
乳酸が溜まってつかれたー!は間違いだという事ですね。
では何で疲れるのか、
疲れるには…
リン酸の蓄積
カリウムの筋への流出
グリコーゲンの枯渇
筋や腱、靭帯の弾力性の低下
脱水
などなど、
様々な要因が重なると
“疲労”に繋がるわけです。
つまり
「疲れたから乳酸を流しましょう。」
は適切ではないケースが多いということですね!
乳酸除去能力を高める方法はまた後日記事にしたいと思います。
パーソナルトレーナー/S&Cコーチ
木村聡
・参考資料
八田 秀雄
乳酸サイエンス―エネルギー代謝と運動生理学 (体育・スポーツ・健康科学テキストブックシリーズ)
東大TV
http://todai.tv/contents-list/2014FY/may-fes2014/2014-2